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末梢性T細胞リンパ腫の治療法

末梢性T細胞リンパ腫の患者さんの場合、患者さんの年齢、病型、病気の進行度、身体の状態に合わせて担当医が治療方針を提案します。
ここでは末梢性T細胞リンパ腫に対する主な治療法をご紹介します。

末梢性T細胞リンパ腫の主な治療法

化学療法
抗がん剤を使用して、がん 細胞を攻撃したり、がん細胞を小さくしたりします。
いくつかの化学療法剤を組み合わせて治療を行う“多剤併用化学療法”と、1種類の化学療法剤で治療を行う“単剤化学療法”があります。
多剤併用化学療法は、点滴や注射、飲み薬を組み合わせて治療を行います。
単剤化学療法には、飲み薬による治療と点滴または注射による治療があります。
治療法により、入院して行う場合と、外来で行う場合があります。
造血幹細胞移植
化学療法や放射線療法による治療で、がん細胞を消滅させます。その後、患者さんご自身の造血幹細胞(自家)または他の人(ドナー)の造血幹細胞(同種)を移植し、正常な血液細胞を生み出すことができるようにする治療です。
放射線療法
がん細胞に治療用の放射線を当てることで、がん細胞を攻撃し、小さくします。
臨床試験への参加
薬や治療法の効果や安全性、治療の経過を確認する、臨床試験への参加があります。
担当医とよく相談して参加するか否かを判断しましょう。
経過観察
治療は行わず、定期的な血液検査とCT検査で病気の状態を把握します。

患者さんの状況に応じて担当医が最適な治療法を検討します。
気になる治療法があれば担当医に相談してみましょう。

化学療法

化学療法は、抗がん剤を使用してがん細胞を攻撃する治療法です。
化学療法には、いくつかの化学療法剤を組み合わせて治療を行う”多剤併用化学療法”と、 1種類の化学療法剤で治療を行う”単剤化学療法”があります。患者さんの状況に応じて、担当医が適切な治療法を検討します。
多剤併用化学療法
多剤併用化学療法には、薬の組み合わせにより様々な治療法があります。
代表的な治療法は、4種類の薬を併用するCHOP療法です(下図)。
CHOP療法のスケジュール(1サイクルの例)
薬の名前
(方法)
1日目2日目3日目4日目5日目6~21日目22日目~
シクロフォスファミド
(点滴、約90分)
休薬次のサイクル
ドキソルビシン
(点滴、約30分)
ビンクリスチン
(静脈内注射、約1分)
プレドニゾロン
(飲み薬)
単剤化学療法
単剤化学療法は1種類の薬で治療を行うため、点滴の場合、多剤併用化学療法と比べてかかる時間が短い傾向があります。 飲み薬での治療も可能です。
多くの場合、外来治療が可能です。

単剤化学療法

化学療法の主な副作用
化学療法では、一般的に骨髄抑制(リンパ球、好中球などの白血球や血小板の減少、貧血など)があらわれることがあります。
骨髄抑制の他にもあらわれやすい副作用があり、それらは治療法ごとに異なります。 治療を始める前に説明を受けるなどして、あらわれやすい副作用を知っておくと、実際に起こったときに早く適切に対処ができます。

化学療法によりあらわれる可能性のある副作用の例

  • 手足のしびれ
  • 吐き気、嘔吐
  • 便秘
  • 脱毛
  • 口内炎
  • インフュージョンリアクション(呼吸困難、意識障害、発熱、さむけなど)など

造血幹細胞移植

造血幹細胞移植は、化学療法や放射線治療による治療を行い、がん細胞を死滅させた後、正常な造血幹細胞を移植する治療です。
正常な造血幹細胞を骨髄に移植することで、患者さんの体内で正常なリンパ球を作り出すことが可能となります。
造血幹細胞移植は、あらかじめ採取しておいたご自身の造血幹細胞を移植する「自家移植」、ドナーから造血幹細胞を得る「同種移植」があります。

単剤化学療法

主な副作用
造血幹細胞移植を行うための化学療法によって嘔吐、下痢、脱毛などがあらわれることがあります。造血幹細胞移植の副作用として、感染症があります。さらに同種移植では、ドナーの造血幹細胞を異物と認識し、攻撃をする移植片対宿主病(GVHD)があらわれることがあります。
放射線治療法
放射線治療法、病変のある箇所に治療用の放射線をあて、がん細胞を攻撃し、小さくしたり、消滅させるために行います。
※放射線とは高エネルギーのX線・電子線です。放射線はがん細胞にあたることでがん細胞に傷を付けます。 傷がついたがん細胞は数時間から数日で消滅していきます。周囲にある正常な細胞も攻撃を受けることがありますが、多くは傷を回復することができます。

放射線治療法

主な副作用
放射線治療では、皮膚や粘膜が荒れたり、食欲低下や疲労感、吐き気、軽度の骨髄抑制(白血球、血小板などの減少)、貧血などがあらわれることがあります。

臨床試験への参加

臨床試験は、薬や治療法の効果や安全性、治療の経過を確認するために行われます。決められた方法で治療を実施し、専門医により客観的な評価が行われます。使用する薬剤の特徴など、担当医と相談して参加を検討してください。

臨床試験への参加